MSRのハビチュードは、アウトドアの楽しみを伝えるホームベース。背が高く開放的で、強度があるので悪天候でも安心です。湖畔で過ごす5人家族の週末を覗いてみましょう。
目次
Toggle豊かな自然に溶け込みながら快適な居住スペースをつくる
福島県の裏磐梯は、日本百名山に数えられる磐梯山と、同地域でもっとも大きい桧原湖がある自然豊富な行楽地です。キャンプ場も点在し、夏場は涼しく冬場は辺り一面に雪が積もることから、年間を通して多くのアウトドア好きが集まります。キャンプ歴13年目の西牧吉郎さんファミリーは、快適な気候と四季折々の風景が見られることから、年間通して裏磐梯でキャンプすることが多いとのこと。アメリカのヴィンテージカヌーを車のルーフに積み、湖上散歩をしたりバスフィッシングをしたりして楽しむのがお決まりです。また、ハンドメイドのルアーギア職人でもあり、キャンプには必ず釣り道具を持っていっては子供たちと一緒に釣りをしています。
今回も釣りとカヌーを楽しむべくキャンプを敢行。使用するテントは、MSRのハビチュード。2020年に発売した自立型ドームテントで、4人用と4人用の2サイズを展開しています。西牧さんは4人用を使用。収納サイズは58×23㎝で、他の4人用テントだと幅が70㎝を超えるものが多いことを考えると、コンパクトなサイズであることがわかります。車の積載スペースを節約できるため、軽自動車など車の荷室が小さくて心配な人もこれなら安心です。総重量は5750g。同サイズのテントだと10㎏を超えるものが多い中で、非常に軽く作られています。ほかにはない軽さやコンパクトな収納サイズはMSRが長年培ってきたバックパッキングテントの製造技術を遺憾なく生かしたことで実現しました。
キャンプ場で受付を済ませた西牧さんファミリーは、サイトを確保します。最初にテントの設営です。ハビチュードのポールは、2本を中央の金具で1束にまとめたハブ構造を採用しており、スピーディな設営を可能にしています。メインとサブのポールは、先端やフックを色分けしてあるため、初めて設営する人でも間違えにくくしているのが特徴です。インナーテントはフックをポールに引っ掛ける吊り下げタイプで、スリーブに通すタイプと比べて早く組み立てられるだけでなく、一人でも簡単に立ち上げられる構造になっています。立ち上がった後、フライシートを被せて内側のベルクロをポールに巻けば完成です。所要時間は10分程度。完成した後、西牧さんはテントの中に入り、手を上下左右に伸ばしていました。
「室内高が185㎝もあると広く感じますね。大人でも立って歩けるのはありがたいです」
ハビチュードの高い居住性の秘密は、インナーテントの構造にあります。側面が地面に対して垂直に立ち上がることで隅のデッドスペースをなくし、無駄なく広々と過ごせます。今まで隅っこで寝ていると窮屈に感じていた人も、気にせずに寝られるようになります。また、インナーテントの天井にはメッシュ生地を配し、風を取り入れやすくなっているのも特徴です。フライシートにもベンチレーションがあり、夏場にありがちな蒸し暑さを軽減して快適性を向上。タンカラーのフライシートは光を程よく通し、日中でも心地よい空間に包まれます。
テントの設営が終わったらリビングをセッティングし、サイトの完成です。設営が終わると、すぐさまカヌーを準備していざ湖上散歩へ。子供たちと一緒に出かけ、1時間ほどかけて湖を一周し、ワイワイ楽しみながらゆっくりと過ごしていました。
太陽が山の向こうに姿を消し、名残のオレンジ色が消えると一日の終わりです。リビングとテントにライトを点け、お母さんは夕食の準備を始めました。待っている間、子供たちはテントの中でひと休み。
ここで、ハビチュードの特徴をもうひとつご紹介。それが、前室の天井に装備したLEDポーチライト。これのおかげで足下が見やすくなり、靴の脱ぎ履きが楽にできます。また、室内の天井にはランタンが引っ掛けられるループが付いており、テントの中で過ごす際はここにライトを吊り下げることができます。「できたよー!」とお母さんのひと声で、子供たちはテントを飛び出しリビングへ。今夜の夕食は西牧さんファミリー定番のキーマカレーです。今日のキャンプはどうだったか、明日はどんなことをしようか、など家族会議をし、片付けたら就寝です。
翌日の朝6時。湖がモヤで覆われている中、西牧さんはカヌーに乗ってバス釣りを始めました。「夜が明けてから2時間ほどの時間帯を朝マヅメといい、魚を一番釣りやすい時間です。キャンプでは、いつもこの時間帯に合わせてカヌーを出して釣りをしています」と教えてくれました。釣りを終え、サイトに戻って家族と朝食。温かいスープを飲みながら、今日の予定について話し合います。
チェックアウトの時間が近づいてきたので、サイトを撤収します。ハビチュードはドアパネルがガバッと大きく開くので、室内の道具を外へ出す作業が楽チン。インナーテントのドアはL字型になっており、縦のファスナーが斜めになっていることから、座りながらでも開けることができるのが特徴です。子供たちの手伝いもあり、サクサクと片付けが進みます。ポールを外し、フライシートとインナーテントを一緒にクルクルと丸め、収納袋に入れれば終了です。設営で構造を理解したこともあり、撤収時間はほんのわずか。あっという間に終わりました。
ハビチュードはどんなテントだったか、最後に西牧さんに聞いてみました。
「テントに初めて入った際に感じたのが、とにかく“広い”ということ。大人が立って着替えができるのはやっぱり嬉しいです。子供が小さいうちは、家族5人でいい感じで使えそうだと思いました。また、丈夫な構造のおかげで風を気にせず眠れたのもよかったです。今回はガイラインを張っていませんが、フライシートのバタつきも気になりませんでした。6本すべてを付ければ、風が吹いても安心して寝られそうですね。2020年に発売されたブルーカラーもいいのですが、今回使用したタンカラーならどんなキャンプ道具とも合わせやすいので、ギアにこだわりの強い人でも使いやすいと思います」
愛車のレンジローバーに道具を詰め込み、撤収完了。西牧さんたちは笑顔でキャンプ場を後にし、友人たちと一緒に地元で評判のラーメン店へ向かっていくのでした。
使用しているギア
今回のキャンプで西牧さんファミリーが使用している道具をご紹介します。
【MSR】
Habitude 4
ハビチュード4
サイズ:W2.41×D2.41×H1.85m
(前室の張り出し=1.22m)
定員:4人
総重量:5750g
収納サイズ:58×23㎝
¥79,200
M S Rのハビチュードは、アウトドアの楽しみを伝えるホームベース。背が高く開放的で、強度があるので悪天候でも安心です。湖畔で過ごす5人家族の週末を覗いてみましょう。
【MSR】
Rendezvous Sun Shield 200 WING
ランデブーサンシールド200ウィング
収納サイズ:63.5×15cm
重量:3,060g
¥57,200
7ポイントの3Dデザインが美しく快適な空間をつくる
ひと目でMSRとわかる7ポイントのウィングタープです。平面ではなく立体的なデザインが特徴で、設営すると中心のラインが優雅な曲線を描きます。スクエア型よりも張り綱が多いウィング型は、ポールを追加して高低差をつけるようなアレンジの幅が広くなります。雨や強風のように常に変化するコンディションに応じて、快適な空間を維持しやすいのがメリットです。6〜12名で使える200のほか、2〜4名で使える120もラインナップ。いずれもUPF50+の紫外線防止効果を備え、真夏の強い日差しの下でも涼やかな空間を確保できます。定番のイエローにくわえて日本限定のタンカラーが登場します。
【SEALLINE】
Pro Zip Duffle 40L
プロジップダッフル40L
40L
サイズ:28×61×23cm
重量:1,000g
¥31,350
70L
サイズ:40×71×28cm
重量:1,150g
¥39,050
フィールドの頼れるストレージ
YKKの完全防水ジッパーを使用した完全防水のダッフルバッグです。水面下1mの水没に30分間耐えられる防水性を備えています。生地の合わせ目には高周波溶着シームを採用。生地同士を分子レベルで結合するため耐久性も抜群です。キャリーハンドルは使い方に合わせてアレンジが可能。側面にある4つのハンドルは車やカヌーに固定する際のラッシュポイントになります。フィールドへの移動やキャンプサイトで濡らしたくないものはここに入れておけば安心です。
【Blender Bottle】
GoStak Starter Kit
ゴースタック スターターキット
重量:168g
¥2,035
調味料やスパイスをスマートに持ち運ぶ
縦に繋げられるポータブルケースです。素材は耐久性に優れるコポリエステル。色やにおいが移りにくいので、ピルケースにしたり香りが命のスパイスを入れたりするのに最適です。透明で中身がひと目でわかるので取り間違えることもありません。密閉性も高く、ドレッシングのような液体を入れても大丈夫。スターターキットは40、60、100、150ccの4つのケースとハンドルをセットにしています。
【MSR】
Alpine Tool Spoon & Fork
アルパインツールスプーン & フォーク
スプーン ¥1,045
フォーク ¥1,540
朝飯前にメンテナンス
ハンドルがMSRの液体燃料ストーブのメンテナンスツールになったスプーンとフォークです。ポンプのコントロールバルブやジェットを取り外すレンチ、フューエルラインのカットケーブルを引っ掛けて抜く穴などを備えています。セルフメンテナンス&オーバーホールができるように設計されているMSRならではの道具といえるでしょう。万一トラブルがあったときもその場でメンテナンスが可能です。
【Therm-a-Rest】
Z Lite
Zライト
サイズ:51×183cm
重量:410g
¥6,600
すぐに使えてトラブル知らず
3シーズン用のクローズドセルマットレスです。厚さは2cmで心地よいクッション性があり、アコーディオンのような折りたたみ式で、さっと広げられ、すぐにしまえるので短い休憩でも躊躇なく取り出せます。クローズドセルマットの利点はトラブルがほとんどないこと。地面の状態を気にする必要はありません。
【Thermacell】
アウトドア用ブユ・虫シールド
¥5,280
子どもも安心して使える虫よけ
専用ガスカートリッジを燃料にマットを加熱し、有効成分のプラレトリンを揮散させる虫よけ器。ハンディなので常に身の回りに置いておけます。ブユは直径1〜2m、ユスリカは直径4〜5mの間で効果を発揮。虫よけマット1枚で最大4時間、ブタンガスカートリッジ1本で最大12時間の使用が可能です。肌に薬剤をつける必要がないので、幼児や肌が弱い人でも安心して使えます。
【UCO】
Flat Pack Grill L
フラットパックグリルL
¥14,300
シンプルでよく燃える焚き火台
広げるだけで使える焚き火台です。厚さ5cmのシート状に折りたためるのでパッキングも簡単。荷物の隙間に差し込めます。堅牢なステンレス製なので手入れも楽です。Lサイズは6〜8人で使える大きさ。ほかにSサイズとMサイズがあります。
【Therm-a-Rest】
Stellar Blanket
ステラーブランケット
サイズ:190×142cm
収納サイズ:28×36cm
重量:612g
¥12,100
リラックスタイムのお供に
敷物にしたり、肌寒いときにくるまったり、昼寝のふとんにしたり、ブランケットはなにかと重宝するアイテム。化繊綿を封入して軽くて温かく、汚れてもすぐに洗えるので気兼ねなく使えます。両サイドにはサーマレストの寝袋を固定できるループも備えています。
【Therm-a-Rest】
Compressible Pillow Cinch R
コンプレッシブルピローシンチ R
サイズ:36×46×10cm
重量:255g
¥4,180
キャンプの夜をもっと快適に
マットレス製造時のフォームの端材で作った枕です。ドローコードを引くことで高さや硬さを変えられるので、自分好みに調節できます。使わないときはラグビーボールのように丸めて収納可能。カラーが5色あるので家族で色違いを選べます。
【UCO】
Candle Lantern [Brass]
キャンドルランタン ブラス
燃焼時間:約9時間
重量:250g
¥5,940
小さな炎に癒される
灯りを手がけるUCOの大定番です。キャンドルランタンといえば誰もがこのカタチを思い浮かべるのではないでしょうか。風に揺らぐキャンドルの火は、LEDにはない温もりを与えてくれます。上部のガラス製のホヤはスライドさせて本体内部に収納できるので安全に持ち運べます。使い込むほどに味わいを増す真鍮製で、年を経るごとに愛着が深まるキャンプ道具です。
【MSR】
Alpine Plate
アルパインプレート
サイズ:20.5cm
重量:126g
¥1,540
シンプル&丈夫で扱いやすい
丈夫なステンレス製のプレート。プレーンなデザインで、取り皿などに使いやすいほどよいサイズです。重ねれば場所を取らないので家族やグループの食器に最適。MSRのアルパイン4ポットセットに収納できます。
【UCO】
Storm Proof Sweet Fire
ストームプルーフスイートファイヤー
内容:20本入り
¥1,980
雨も強風もものともしないパワフルな着火剤
火をつけると勢いよく燃える風や雨に強い着火剤です。マッチのように擦ることで着火。1個で約7分間燃焼するので焚き火のスターターに最適です。原料はさとうきびの絞りかす「バガス」で環境にやさしく、燃やしたときにも有害な物質が発生しません。
【UCO】
Sprout +
スプラウト+
サイズ:4.6×6.4cm
電池:520mAh Li-ionバッテリーパック、もしくは単4アルカリ電池×3本
点灯時間:ハイビーム=約4時間、ロービーム=約50時間
重量:84g(バッテリーパック含む)
¥4,180
テント内でも安心して使えるLEDランタン
置いても吊るしても使えるLEDランタンです。燃焼器具とはちがい、LEDは延焼することがなく、一酸化炭素中毒になるリスクもないため、テントの中でも子どもでも安全に使えます。中央のボタンで明るさの調節も可能。電源はリチウムイオンバッテリーパックで繰り返し充電できます。バッテリーパックを取り外せば単4電池も使える2ウェイ仕様です。
【TEPPA】
薪割鉈 守門
刃渡り:135mm
柄:245mm
全長:380mm
重量:874g
¥12,100
薪割りに特化した焚き火鉈
新潟県の名峰の名前をもらった「守門」は薪割りを得意とする鉈です。刃は厚さ9mmの両刃で、この厚さと重みを生かし、木目に沿って振り下ろせばおもしろいほど簡単に薪が割れます。木に当たる先端に硬い鋼を使い、そのほかの部分に軟鉄を組み合わせた刃は比較的研ぎやすく、切れ味が長持ちするのが特徴。刃も、硬い樫の木でできた柄も、すべてを新潟県三条市の工場で手作りしています。焚き火を楽しむなら、ぜひとも使ってほしい自信作です。
【MSR】
Pika 1L Tea Pot
ピカ1Lティーポット
サイズ:8.25×14cm
重量:136g
¥4,180
気持ちよくお湯が注げる軽量ポット
軽量なアルミ製のティーポットで、ていねいに作られた注ぎ口が特徴です。細くゆっくりと注ぐことができるので、キャンプでドリップコーヒーを楽しみたい人にもおすすめ。水切れがよく、水滴が垂れることもありません。ハンドルは立てた位置に止まるので火にかけても熱くなりにくく、蓋が大きいので手入れも簡単です。内部にMSRのポケットロケット2を収納できます。
【ICEMULE】
Pro Cooler L Real Tree Camo
プロクーラーLリアルツリーカモ
サイズ:43×36×28cm(使用時)、48×18cm(収納時)
容量:23L
重量:1.15kg
¥15,950
両手を自由に、気軽に連れ出せるソフトクーラー
アイスミュールはこれまでにないソフトクーラーです。本体にはフォーム材を内蔵していますが、さらに空気を吹き込むことが可能。空気を入れることで断熱性を高められるだけでなく、内部の余分な空間をなくし、衝撃から守る保護層をつくることができます。プロクーラーはショルダーハーネスと背面パッドが付いた背負えるタイプ。両手が自由になるのでキャンプサイトの近くを探検するときや、カヌーで湖上に漕ぎ出すときも気軽に持ち出せます。
【MSR】
Alpine 4 Pot Set
アルパイン4ポットセット
¥13,750
家族やグループのキャンプキッチンに最適
3〜4人のグループで使えるステンレス鍋のセット。1L、2L、3Lの鍋とそれぞれの蓋、パンハンドラーを組み合わせています。蓋はプレートとしても使用可能。保温性に優れるステンレス鍋は、カレーやシチューなどのキャンプ料理に最適。丈夫で手入れもしやすいので、長く愛用できます。
【MSR】
DragonFly
ドラゴンフライ
ゴトク直径:19cm
高さ:10cm
収納サイズ:18×12×9cm
重量:412g(ストーブ+燃料ポンプ)
¥23,100
まったりキャンプでも僻地でも活躍するガソリンストーブ
燃料ポンプとバーナー部の2箇所にバルブを備える革新的な設計で、トロ火から最大火力まで自在にコントロールできる液体燃料ストーブです。じっくりと時間をかける煮込み料理から、パワフルな火力で雪を溶かして水をつくるような作業まで、あらゆる用途に使用可能。グルメを楽しむファミリーと、僻地に出かける冒険者の両方が愛用する稀有なストーブです。ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油、軽油(ディーゼル)、ジェット燃料に対応するマルチフューエルタイプです。