こんにちは!
モチヅキスタッフのニコルです!
スタッフ遠征記のアラスカ・デナリ登山編は前回はカルヒトナ氷河を歩いてキャンプ1(C1)に到着しました。
今回は、キャンプ1からキャンプ2への荷揚げをします。
広大な氷河から、氷河源頭部への登りが開始します。
それでは、行きましょう!
ルート概要
C1(2400m)からC3(3400m)へは、標高差1000m。
C2は通称デポキャンプで、現在はほとんど使われていないキャンプだ。
C2までは、比較的ゆるいスキー場のような「スキーヒル」という大斜面を登る。
C2-C3は「モーターサイクルヒル」と呼ばれ少し急な登りになる。
※マップの青いマークをクリックするとキャンプ名を見ることが出来ます。
2日目
昨日夜中にC1に到着した2日目は僕は遅めに起床した。
遅めの食事を取り、どうするかしばし考える。
C1の次のC2はデポジットキャンプと呼ばれ、大人数の登山隊や健脚な登山者は素通りされるキャンプだが、単独行者は荷物の分散ができず、一回で荷物を上げるのが大変なのでC2にある程度の荷物を先に上げ、雪に埋めてC1に戻ってくる。
次の日には、残りの荷物を持ってC2まで上がり泊まる。
と、言う感じで尺取虫のように登るのだ。
僕も基本に習い、足慣らしにもなるのでC2に荷物を上げることにした。
C1(2,400m)からC2(2,900m)は、標高差500m。C3(3,400m)までの丁度半分の位置にある。
赤道付近でデナリと同じ標高の場合は、海抜0mの酸素量の47%弱らしいが、緯度が高いためかそれよりも酸素量が低く42%と5%ほど低くなるらしい。
ちなみに、世界最高峰のエベレスト頂上の酸素量は、地上の約33%となる。
2400mであっても、日本の山よりは酸素が薄いはずなので慎重に順応していこうという算段だ。
C1はスキーヒルの真下にある。
スキーヒルも氷河で幅はこれまでよりも狭くなるが、スキー場のような斜度がつく。
見た目はまさにスキー場だ。
C1からC2までは、スキーヒルをひたすら登り続けることになる。
C1が約2300mで、C2は約3000m、距離は3kmなので平均勾配は約23%。傾斜は13°くらいなので初心者ゲレンデのような感じだ。
ただし、クレバス付きだが・・・
この日は、明日以降使う予定の荷物をダッフルに詰め込みC2まで上がり雪に埋めて帰ってきた。
C2付近はガス(霧)と風が吹いており肌寒むかった。
埋めている途中には、ホワイトアウト寸前の濃霧になり帰りはルート上に建てられた目印のフラッグに大いに助けられた。
ガスが晴れてからは、もちろんスキーで一気にスキーヒルを滑降!
上り数時間かかったルートを一瞬で降ってこれるスキーは最高です。
この日はテントに戻ると、ひたすら飲水を作る。
高所ではのどが渇いていることに気づきにくく、気づいたら脱水症状が起こっており高山病になるという事が起こりやすいので、意識的に水分補給をする必要がある。
高負荷の運動を行うので、一日に3−4リットルの水分摂取が推奨されている。
なので、高所では飲水作りが毎日の日課となるのだ。
飲水を作るのは簡単だ。
そこら中にいくらでもある雪を溶せば良いのだ。
しかし、キャンプ地での水作りには、気をつけないといけないことがある。
キャンプ地には、時々黄色い雪が現れるのだ…
氷河上のキャンプ地には便所など無い。
大便はレンジャーに渡されるクリーン缶にするのだが、小は・・・つまりそういうことなのだ。
氷河は毎年少しずつ移動するものの、10mほどの移動距離だ。
毎年だいたい同じ場所にキャンプ地ができるが、キャンプ地の長さは100mほどある。
最大で10年前のキャンプ地の上にテントを張っている可能性がある。
話は戻るが、キャンプで小を催したからといって隠れる場所はないし、キャンプ地から離れるとヒドゥンクレバスに真っ逆さまの可能性があり危険。
なので、雪原に放つしかないのである。
地面を掘ったら、10年以内のキャンプの跡地。掘れば黄色い雪にも出会う可能性があるわけです。
それは、絶対に溶かしてはいけません!
飲んだら腹壊すし、最悪死ぬぞってレンジャーに言われたよ。(下山後に)
この日は、ドライフードをお湯で戻して腹いっぱい食べると、次の日に備えて早めに寝ることにした。
さて次はC3へ移動です!!