仕事柄、自身が泊まるわけでもないテントやタープを
年間何百単位で設営と撤収を繰り返す筆者が行きついた信頼たるペグとハンマー。
盟友ともいうべき相棒を紹介しよう。
文・牛田浩一 写真・山本 智
毎年どれだけのテントとタープを設営し撤収しているだろう。100や200じゃきかない。ということはとんでもない数のペグをハンマーで打ち付け、抜いているのだ。自分の就寝用ももちろんあるが、その大半は撮影だったりイベントだったり仕事がメインだ。仕事である以上、強風にも耐えうるようしっかりと、かつ見栄え良く綺麗に張らなければならない。ペグを打つ場所も芝のように打ちやすいとは限らない。プライベートなら張る場所も選べるが、撮影やイベントでは「この場所にこの角度で」が優先されるので、土中に石がゴロゴロしているところもあれば、逆にユルユルでペグが効きづらいところもある。緩い地面にペグを効かせるのは経験値でなんとかなるが、問題は石・岩があるところだ。プラペグは論外、アルミ・ステンは曲がる、チョイスとしてはスチールか鍛造、最近だとジュラルミン(アルミ主体の高強度合金)になるが、とにかくパワーが必要になる。自分のテント1張り・タープ1張りなら苦にならないが、10張りともなるとガイラインも併せれば途方もない数を打たなければならない。。腕力が持たないのだ。
当然ながら様々なペグとハンマーを使ってきた筆者が現在ベストと呼べる組み合わせが「TEPPAのシェルターステイクとベースキャンプハンマー」だ。如何に場所を選ばず、効率的にペグを打ち込んでいけるかが求められる状況において、筆者はこの数年この組み合わせで仕事をこなしている。
ペグ・ハンマーともに燕三条製!これだけでも信頼に値するが、なぜ筆者がこの組み合わせがベストなのか、個別に詳細を記したい。まず、シェルターステイク。素材はスチールの丸棒を使用している。鍛造じゃないの?という声もあるが、確かに鍛造は粘りがあり素晴らしいが、実はこのシェルターステイクの方が強度そのものは強いことが検査機関でのテストで実証されている。スチールの丸棒サイドに150tのプレス機で凹凸をつけ、これにより強度が高まり、また地中での摩擦が強くなり抜けづらくなるのだ。一方、ベースキャンプハンマーもまた拘りの塊のようなハンマー。まずヘッドは高硬度ダクタイル鋳鉄と呼ばれる製法で作られ、通常の製法に比べ炭素量が多くなり、硬いだけでなく強度が高い!柄は樫を使用し、中心より下に向かってやや太くなってからちょっと絞りを入れた形になっている。これが握りやすく、打ちやすいのだ。これがヘッドと組み合わさると絶妙なバランスとなり、ヘッドの重みを無駄なく打撃力に変えてくれるので余計な力を使わずに済む。叩き口の反対側は鶴嘴のように細くなっており、丸穴も開いているので、ペグを抜く際にいずれかに引っ掛けて楽に抜くことができる。筆者は丸穴にカラビナを付けて腰に吊るして持ち歩いている。ヘッド側面には三条を代表する山「粟ヶ岳」のシルエット、そしてヘッドの抜け防止金具に付けられたTEPPAのロゴに“粋”を感じてしまう。撤収後、叩き続けて強固な塗膜であるカチオン塗装も剥げてしまい変形した頭、怯むことなく岩と石に幾度となく対峙し続け先が丸まってしまったペグ達と、抜け止めが無ければすっ飛んで行っているだろう叩き口が潰れたハンマーヘッド。。そんなこいつらを観ていると単なる道具ではなく、同じ苦を成し遂げた“盟友”にすら思えてくる。これからも頼むな!



